君への距離~あなたに一番近い場所~
いつにもまして騒がしい奴らが来たなぁ、と思った。



野球部だろうか?




「何名さん?」



「あっ、後から三人きます!」

前髪をひとつにしばった小さい少年が言った。

―懐かしいな…ケンイチだ。





「せやから結局のところ五名さんっす!」


とシオ。今よりちょっと髪が短かったな。




「そうか-。じゃあカウンターに、って言ってもカウンター席しかねえんだけどさ!」


ケンイチとシオはゲラゲラ笑いながら席についた。



「あいつらのが家近いのに、おっせえなぁ~」


「たぶんみんなマサキんちで爆睡してんだろ?」

ケンイチがにっこりと笑う。



「せやな~…」



ガラガラッ




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