君への距離~あなたに一番近い場所~
「気になる子は杏やな!」
シオはいつものように爽やかな笑顔で言った。




『ええ!!』
みんなが度肝を抜かれてシオを見る。



マサキ、
「お、おい…そうゆう冗談やめろ!」



シオ、
「だって、あいつ密かにポジション狙ってるし!ボール拾いにズンズン山奥入ってくし!学校ではいっつもジャージだし!授業中に寝ボケるし!」


アツシ、
「そうそう、いきなり『セーフだぁ!!』って叫びやがって…。お前がアウトやっつーの!」


翼以外、ゲラゲラ笑う。




シオ、
「そりゃ気になるやろ!!」



リョースケ、
「確かに!」





マサキ、
「びっくりさせんなや!本気で翼とシオの殴り合いになるかと思ったわ!!」





翼一人、胸の中にわだかまりが残っていた。





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