君への距離~あなたに一番近い場所~
翼の横を練習終わりの部員たちが通っていく。
人もまばらになった夕暮れのグランドを見つめながら翼の胸は切なさでいっぱいになった。
ベンチから立ち上がり帰ろうとしたその時、いきなり後ろから声をかけられた。
「こんにちわ!」
五条だった。
「…あ、お疲れっす」初対面だったので翼は戸惑いがちに言った。
「杏ちゃんの彼氏だってね?麻耶に聞いたよ」
「は、はあ」
「今、ケンカ中なん?」
「いえ…そんなんじゃないですけど」
「ふぅん、まあ頑張って!」
五条は笑顔を浮かべて片手をあげると去っていった。
(感じ悪っ!)
翼はイライラしながら駐輪場に向かって歩きだした。
人もまばらになった夕暮れのグランドを見つめながら翼の胸は切なさでいっぱいになった。
ベンチから立ち上がり帰ろうとしたその時、いきなり後ろから声をかけられた。
「こんにちわ!」
五条だった。
「…あ、お疲れっす」初対面だったので翼は戸惑いがちに言った。
「杏ちゃんの彼氏だってね?麻耶に聞いたよ」
「は、はあ」
「今、ケンカ中なん?」
「いえ…そんなんじゃないですけど」
「ふぅん、まあ頑張って!」
五条は笑顔を浮かべて片手をあげると去っていった。
(感じ悪っ!)
翼はイライラしながら駐輪場に向かって歩きだした。