君への距離~あなたに一番近い場所~
シオがマサキの部屋に戻るとそこにシャワーを浴びているリョースケがいた。



「翼はぁ?」


シオが浴室を開けて覗き込む。



「知らね!たぶん自分ち!!」

リョースケが不機嫌そうに言った。



「翼のやつ、杏のことばっか考えて…練習中ぼーっとしやがって!」



「杏のせいやないやろ」
シオが言った。



「でも翼が野球できなくなるなんて…やっぱ原因は杏だろ?」



「…」



「ケンカか?よし、今から杏呼ぶか!」



「やめとけよ…た、体調悪そうやったから。」



「風邪なんて珍し!なに?シオ、杏に会ったの?」



「いや、…って翼が言うとった」



シオは言葉を濁らせた。





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