君への距離~あなたに一番近い場所~
「杏のこと…




杏のこと支えてやれよ…




お前だけやからな、杏救えるの。」





翼はびっくりした顔で言った。



「え?」




「…いや、何があったか知んねえけど、あいつ落ち込んでたから…」




「…どうしたらいいのか分かんないもん」



「そばにいてやれば?そんだけでいい…」




「…」


「変なこと言わずに、…聞かずに、そばにいてやれよ。」




翼はシオの言葉を胸の中で繰り返した。



「行けよ!」


シオが言った。


「行けって!!」




翼が部屋を飛び出していった。





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