君への距離~あなたに一番近い場所~
「杏!おい、杏―!!」


シオが杏のアパートの下で叫んでいる。



「うるさい!」

慌ててドアを開ける杏。


下を見るとシオが笑顔で手を振っている。



「ラーメンいかね?」


「…は?」



「ラアアーメン!!」
またも叫ぶシオ。



「恥ずかしいから叫ぶな!!


今降りるから静かにしてて!」



杏はジャージにTシャツのまま階段を駆け降りた。




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