君への距離~あなたに一番近い場所~
「よう!」

杏が降りてきたのでシオが右手をあげて言った。



「よ!


っじゃないよ!
ご近所さんに超迷惑だから!!」



「はは、ごめんごめん!」



「でもラーメン行く!」



「ははは!さすが杏!夜中にラーメン付き合ってくれるなんて男前や~」



「さっきまで走ってたからお腹減ってたとこなんだ!」

杏がニヤリと笑う。


「走ってたって、危ないやん!こんな時間に」



「なんか変だよ?シオ」


「夜走るな!



さっ、着替えてこい!」



「へ?このままでいいよ!」


「どうみても寝巻きやないか!」


「いいじゃ―ん!ラーメンだし…」


「デートやで?おしゃれしてこいよ!」
シオが微笑む。



「あははは!」
杏がケラケラ笑う。

「笑っとる…」


「あはは、シオ大阪人だからおもろいやわぁ―♪」


「変な関西弁やめろや~」


「あたしのジャージめちゃめちゃおしゃれや―ん♪さ、ラーメン食べにいこうやぁ!」

おもしろくなってきた杏は調子に乗って話しまくる。



「やめろや―」

シオは不気味な関西弁を使う杏がおかしくてかわいくて笑ってしまった。



二人はゲラゲラ笑いならが、

結局いつもみたいなノリで歩きだした。




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