友達以上 恋人未満…?
それからピエールは走り続け、人気のない建物を見つけるとすぐ中に入り、また探す…
それを何度も繰り返していた。
体は既に汗だくで息も切れていたが、必死で探し続けた。
そして静かな倉庫を見つけた。
これで何件目かもわからなかった。
だが、
今度こそ…!
そう思い、扉を開けた。
中は暗かったが、何人かの男がいた。
そして1番奥に…
「お嬢様!」
「おぅおぅ、もうお迎えか?」
「いや、待て。見たところ手ぶらなようだぞ?」
「ちッ、10億はまだか。なら有り金全部奪ってやるか」
ピエールはさっと身構えた。
「おっと!下手に動くな!お嬢様がどうなってもいいのかな~?」
そう言いながら、下品な男がお嬢様の頬に触った。
私はそれが許せなかった。
「…に…るな」
「は?」
「汚い手でお嬢様に触るな!」