友達以上 恋人未満…?

倉庫を出てからもその手が離されることはなく、私たちは他愛もない話をしながら、楽しく帰った。

「おぉ、着いたー!」
「ホントだ。なんかすげぇ懐かしく感じる」
「今日1日色んなことがあったからね」
「ああ…。また遊びに行こうな」
「うん!それにしても、迷わずたどり着けて良かったね!!」
私がそう言うと、レンは一瞬まじめな顔して言った。

「オレは迷ってもよかったけど…」
「へ?」
「少しでも長くつつじといたいし」
「な…///」

チュ

レンはフッと笑うと、私の赤くなった頬にそっとキスをした。

「真っ赤だぞ」

ペロッと舌をだして、レンは先に入っていってしまった。


……ッて!
む、むかつくーーー!


その時の私たちは幸せで…誰が私を誘拐したのか、その犯人はどこに行ったのか、なんて疑問のことはすっかり忘れていた。


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