Soldier of mind
日常―routine―
『ラウル!見て!』

少女リアはとびきりの笑顔を見せながら青年ラウルの手をひく。

ラウルの驚く顔を思い浮かべて思わず笑ってしまう。

「姫、そんなに慌てては転びますよ。」

『あ!!』

ラウルの忠告も虚しくリアは躓いてしまった。

リアはとっさに目をつむったが、体が地面に倒れることはなかった。

「だから言ったではないですか?」

リアの体はラウルによって支えられていたのだ。

『ご、ごめんなさい』

俯くリアにラウルは微笑んだ。

耳元で声がして、ドキドキしてしまう。

「姫が無事ならいいんですよ」

そう言ったラウルの瞳は温かかった。
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