幸せ窓
意を決してトイレから出て席に戻り始めると
杏奈達の席の前に秀一くんが立っていた。
なにか話しているようです。
「あっ!!菜子おかえりー。ってかごめんねー。映画見終わったぐらいからお腹痛かったんでしょ??気付かなくてごめんね。」
はぃ??? えっなんの話...???
否定しようと言いかけた瞬間...
「だから秀一くんが菜子のこと送ってくれるって♪」
大変なことをペロっと言われた。
4人でいるならまだしも、2人っきりはまずいって!!!
帰れることは万々歳だけど、なら1人で帰るし!!
『いやいやいや!!だだ大丈夫!!だから...』
私は必死で帰ろうとした。なのに
ぐいっ。
「じゃっ。こいつと帰るからお2人さんは仲良くな。」
えぇ~~!?!?
強制!?!?
腕をつかまれ ぐぃぐぃ引っ張られ あっという間に店を出てしまい、そのまま ぐぃぐぃ引っ張られ 何も言わせてもらぇないまま 駅まで着いてしまった。
うわー。腕ヒリヒリする...
離された腕を軽くさすった。
「...悪かったな」
上から ぶっきらぼうな声が降ってくる。