スカーレットの雪

すぐ側の曲がり角から、凄いスピードで車が走ってきた。それはあまりにも速くて、それでいて一瞬で、正直何が起こったのかがわからない。


「奏ちゃん!」、そう、叫ぶ暇もなかった。










あたしの目の前で、奏ちゃんの紺色のマフラーが舞った。












そのマフラーが着地したのは、奏ちゃんから流れる赤い血の上だった。















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