ただ…逢いたくて
親友との始まり
『紗季早く!!』
「待って〜;」
ブーーーーーっ
低い音とともに電車のドアが閉まった。
『やだよ、入学式から遅刻とか』
「ごめんって」
憎まれ口を叩いているのは私の友達、安江えり。
小学校から同じで高校も一緒の県立高校に今日から通う。
『うーっす!』
『おはよ♪亮ちゃん』
満員電車の人の間から抜け出てきた、えりの彼氏の山田亮。
私たち三人は同じ中学出身で仲がいい。何しろえりと亮をくっつけたのは私だから。
毎日この三人で高校まで行くのはさすがに私はお邪魔虫だから早く友達を作らなければ;…
『紗季!今日プリクラ行こうよ』
えりはぴたりと亮にくっついて言った。
「制服初プリクラだね」
『楽しみ♪』
話しているうちに高校近くの駅に着き、高校へ向かった。