看護学校へ行こう
もはや歌う歌も無くなり、70年代フォークソングも歌い尽くし、今度は演歌ヒットメドレーになっていた。歌詞はあまり知らないので、鼻歌である。そうこうしているうちに、なんとかレポートは完成した。歌いながらのレポート作成だったので、疲労困憊である。時間は6時。雨は・・・ざあざあ降っている。そこへ寮長が知らせに来た。

「今日の登山は中止です。」

「やったあ、かえで、苦労して歌ったかいがあったね。」

「そうだね。」

私たちは8時に教務にレポートを提出しに行った。他にもレポート提出の子達が学校に集まっており、

「今日登山中止になって、ほんとラッキーだったよね。」

とみんな喜んでいた。それを見てかえでと私は

「私たちの努力のおかげだよね。」

と言っていた。レポートを提出すると、かえでと、

「お疲れ。」

と言い、お互いの部屋へ戻り、ぐっすりと眠った。
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