看護学校へ行こう
 ある日の午後、緊急入院が入った。実習も2週目後半である。真坂さんが、

「学生、アナム取る人は?」

とまた言ってきた。だがみんな行動計画をびっしり埋めているから、アナムをとると、受け持ち患者さんの看護を削らねばならない。それに目立つことはしたくない。4人とも黙ってしまった。すると真坂さんの逆鱗に触れてしまった。

「わかったわ、あなたたち、もう実習にこなくていいから!」

と激怒させてしまう。震え上がる私たち。結局

「私やります。」

と、きしどが引き受けてくれたので、その場はなんとかしのげた。

 その日寮に戻ってから作戦会議を開く。

「どうしよう。もう赤点決定だよ。」

「いっそのこと、一発げんこつでもされて、それで許してもらえないかなあ。」

話し合いは続く。

「あのさ、明日は土曜日で実習ないしょ?朝、真坂さんが通勤してくるところを待ち伏せて、私たちの悪いところ、聞いたらどうかな。そしたら少しはやる気があるように見られるかもよ。」

「そうだね。制服着て。そうしよう。」 
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