看護学校へ行こう
おどおどしながら毎日が過ぎ去り、後半は私たちを怒ることもしなくなった真坂さん。完全に見放されている。私は実習中トイレに行く頻度が増えた。トイレに隠れていたのである。トイレにいる5分間が、実習中の唯一のやすらぎだった。それでもようやく7週間を終えることが出来た。みんな完全に諦めていたが、奇跡的に私たちは全員合格した。真坂さんは、補修にして私たちの顔を見るのも嫌だったのかもしれない。はっきり言って実習内容が云々より、そこの病棟スタッフに気に入られるかどうかが採点の鍵なのだ。まあ、実習を頑張れば、それだけスタッフの印象も良くなるわけだが、何が気に障るかわからない。スタッフの中には明らかに意地悪をする人もいる。あることないこと主任に言いふらしたりする。だからなるべくスタッフにはご機嫌をとったほうが、得策ではあるのだ。