看護学校へ行こう
整形では補習を免れた私。ところが冬休み前の実習で、思わぬ落とし穴があった。6階内科病棟、通称6内。ここには私が一年生だったとき三年生だった先輩がスタッフとして働いているのだが、この人、一見優しそうで、実は告げ口魔だった。まあ、告げ口されるような失敗をしでかす私が悪いのだが、たとえば清拭用のお湯を用意していてナースコールが鳴り、途中でいったん作業を中止してナースコールに出たとする。それで用が済んで戻ると、先輩がお湯に手を入れて温度を確かめ、
「あなた、こんなぬるいお湯で、患者さんの体を拭こうとしたの?」
とチェックが入る。ここで言い訳すればよいものを、私は何故か、言い訳するのは良くないことだと思っていて、
「すみませんでした。」
と謝ってしまった。このほか患者さんの体の向きを変えるとき、密かにやり方を見ていたらしく、後で落ち度を指摘された。何も黙って見ていないで、
「そのやり方はよくないわ。こうしたらいいのよ。」
と言うのが本当だろう。結果、悪印象をもたれ、すべて主任の耳に入ることになる。そのたび主任さんからも注意され、やっぱり、
「すみません。」
としか言わない私。しかしナースは簡単に謝ってはいけないのだ。もちろん明らかに落ち度がある場合は謝罪すべきである。だが患者さんの命を預かる商売だ。ミスは許されない。
「あなた、こんなぬるいお湯で、患者さんの体を拭こうとしたの?」
とチェックが入る。ここで言い訳すればよいものを、私は何故か、言い訳するのは良くないことだと思っていて、
「すみませんでした。」
と謝ってしまった。このほか患者さんの体の向きを変えるとき、密かにやり方を見ていたらしく、後で落ち度を指摘された。何も黙って見ていないで、
「そのやり方はよくないわ。こうしたらいいのよ。」
と言うのが本当だろう。結果、悪印象をもたれ、すべて主任の耳に入ることになる。そのたび主任さんからも注意され、やっぱり、
「すみません。」
としか言わない私。しかしナースは簡単に謝ってはいけないのだ。もちろん明らかに落ち度がある場合は謝罪すべきである。だが患者さんの命を預かる商売だ。ミスは許されない。