看護学校へ行こう
テストから3日目、とうとう私がナース役として呼ばれた。テスト内容は「バイタルサイン」だ。これは血圧、脈拍、体温を測定することである。いわば基本中の基本だ。私は少し胸をなでおろした。
「始めてください。」
と言われ、物品を揃える。と言っても血圧計、聴診器、体温計くらいである。準備はすぐにできた。教務はじっと私の行為を見つめている。見つめられているかと思うと、簡単な実技でも緊張する。患者さんへの接し方も点数に入るから、説明の仕方も重要だ。
「加藤さん、おはようございます。体調はいかがですか?血圧とお熱を測らせてくださいね。」
と私は話しかけ、まず血圧から測ることにした。ここで肝心なのは、
「普段血圧はどのくらいですか?」
と患者さん役に聞けば良いのである。患者さんが
「だいたい120です。」
と言えば、その少し上くらいまで加圧すれば良いわけで、腕の痛みが最小限で済む。しかし私はそれを聞かなかった。それで血圧を思いっきり220くらいまで上げたのである。患者さん役の子は顔をしかめた。そのとき
「中止してください。」
と先生からストップがかかった。おまけに、
「患者さんが苦しがっているでしょう!」
と怒られてしまった。不合格決定だ。これでまた居残り練習が続くことになった。
「始めてください。」
と言われ、物品を揃える。と言っても血圧計、聴診器、体温計くらいである。準備はすぐにできた。教務はじっと私の行為を見つめている。見つめられているかと思うと、簡単な実技でも緊張する。患者さんへの接し方も点数に入るから、説明の仕方も重要だ。
「加藤さん、おはようございます。体調はいかがですか?血圧とお熱を測らせてくださいね。」
と私は話しかけ、まず血圧から測ることにした。ここで肝心なのは、
「普段血圧はどのくらいですか?」
と患者さん役に聞けば良いのである。患者さんが
「だいたい120です。」
と言えば、その少し上くらいまで加圧すれば良いわけで、腕の痛みが最小限で済む。しかし私はそれを聞かなかった。それで血圧を思いっきり220くらいまで上げたのである。患者さん役の子は顔をしかめた。そのとき
「中止してください。」
と先生からストップがかかった。おまけに、
「患者さんが苦しがっているでしょう!」
と怒られてしまった。不合格決定だ。これでまた居残り練習が続くことになった。