初めての光
最悪な屋上

階段を上がって
屋上のドアを開けると
風で髪が揺れた

今日はポカポカ暖かかった

緒(来て正解、暖かい…)

隅っこに腰を下ろし、お弁当を広げた
玉子焼きを箸で掴み食べる

緒(やっぱり明日は出汁巻き玉子にしよう)

明日のおかずを考えながら
食べていたら 屋上に、誰かが入ってきた

「ん…琢磨君、屋上でやるなんて初めてぇ」

「…別に俺はやめてもかまわないんだけど」

「琢磨君、冷たぁい」

女がそう言うと バサッ って
効果音がした‥

緒(‥ちょっと‥待って‥この状況かなり危険)

「ふぅ‥あ‥」

考えてる間に行為は進み
女が気持ちよさそうに声を出した

緒(う‥やっぱり来るんじゃなかった‥)

緒兎祢は隅っこで
耳を塞いで終わるのを
ずっと待っていた‥

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