隣の願望
カバンを右だけにしょった
准(ジュン)がいた
――これがあたしの好きな人
今日くらい声かけようかな…!??
「はよ」
『ふぇ???』
まさか話しかけられるとは
思わなかったから
変な声を出してしまった
「は??なにその声」
そう言うと准は笑い出した
あたしはすごく恥ずかしくて
何も言い返せない
笑って一段落した准は
自分の机に行き、荷物をおろした
准の席は斜め後ろ
「なあ...
瞳って和稀のこと好きなの?」
ん!?!?
………えええぇ!!!
和稀とは、あたしの幼なじみ
中学に入ってからは
あまり関わっていなかった
なのにそんな噂が―…
『んっ..なわけないじゃん!!!』
あたしは急いで否定的した
「あ、そーなんだ??
でも瞳焦りすぎじゃね?」
(まだ准は信じてないのかな…)
『だからあ...違うってば!!』
勘違いされたまま終わるわけにはいかないよ!!!
「ふーん...???」
まだ疑いは晴れないみたい;;;
『もー...
あたしには好きな人が…』
あたしがいいかけた時
――ガラガラガララ
『「!!??」』
ドアを見ると
「ちいーっす♪」
春馬がきた