HAPPY BIRTHDAY...

シーンと静まり返った教室に
美月と俺は見つめ合う。

俺は、そんな美月から目をそらした。


変な空気の中先に口を開いたのは、美月だ

「…遅刻したんだっ?」

そんな美月の言葉に俺は
素っ気なく返事をする。

「…おう。」

そしてまた再び静まり返る。

ガラガラガラガラー…

扉を閉めた美月が自分の席に
向かって歩き出す。
スタスタスタ…と
美月の足音が俺の横の所で止まった。

そして、
「昨日は、…ごめんね?」
と謝ってきた。


ああ。美月は、昨日の事で
気まずいと思ってんだな。
俺、メール返してないし…

と思いながら

「あー。全然大丈夫だし」

「そう?なら良かった
昨日帰っちゃうし!!
マジびっくりしたしー
メール無視だし!!そんなに
凹んでるのかと思ったー!!」


といつものテンションの
美月でスラスラ出てくる言葉。

そんな美月を見ていて
俺は、思った。

好きな女には、
笑っていてほしい。

好きな女には、
幸せでいてほしい。

好きな女には、
元気でいてほしい。

だから俺は、心の中で誓った。

お前が幸せで毎日が楽しくて
笑顔でいて笑顔で喋ってるんなら
俺は、お前を応援しよう。

お前を幸せにしてくれる
相手がいるかぎり俺は
お前を影で見守り続けるよ。

でも、もしお前を泣かす奴が
いるなら俺はお前を
無理矢理でもかっさろう。

それが俺のやり方だよ。

なあ?美月。
俺は、お前を……愛してる。


でも今は、胸に秘めとくよ。
いつかこの4文字が
お前に言える日が来るまで
俺は、胸に秘めとくよ…。
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