明日死ぬ
びびった。

この女はヤメようとも思った。

だが心が折れるギリギリでオレには今日しかない事を思い出した。

ヤルしかないんだ!

腹をくくった瞬間オレの表情が変わったらしい。

強気にオレを睨みつける彼女の目に一瞬おびえの色が走ったのに気づいた事で勢いがついた。

オレは無言のまま彼女に駆け寄り飛びかかって組み付いた。

組み付く直前に彼女が身をよじって逃れようとした為バランスを崩し、二人でもつれ合ったまま道の上から河川敷に向かって草ぼうぼうの土手を転がり落ちた。

< 105 / 203 >

この作品をシェア

pagetop