明日死ぬ
どこへ行くべきかの考えは長くは続かなかった。

別にいい考えが閃いたからじゃなく、考えるのがメンドーになったからだ。

だがいい考えは考えるのをヤメてから閃いた。

どーせ俺は未成年なんだから顔も名前も報道されやしない。

この街の人口がどれほどかは知らんが、その中で俺の名前と顔と犯行(未遂)の事を知っていてなおかつ俺を探しているのなんて数える程しかいないだろう。

ならば下手にコソコソするより大胆に振る舞った方がかえって目立たないんじゃないか?

そう考えた俺は行き付けのネットカフェに行く事にした。

ソコなら個室だから他人の目を気にせずにいられるし注文すれば食事もとれるしパソコンで情報も得られる。

その上手足は伸ばせないが一応寝られる。

俺は人生最後の宿をネットカフェに決めた。
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