明日死ぬ
ベンチから見上げた空はいい天気で、その蒼さは二日酔いでショボつく目にしみた。

しばらくボンヤリしていたら遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。

途端に体が強ばる。

近づいてきてる?

イヤ、今まで寝てられたんだから俺とは関係ないハズだ。

息を詰め気配を殺してジッとしているとパトカーは停まる事なく通り過ぎて行った。

ハアァ……ビビったぜ。

息を吐きつつ何となく見回せば、橋の上に女子大生っぽい二人組が自転車を停めていた。

他にもちらほら人がいるがおおむね世界は平和だった。

それが俺をイラだたせる。

< 135 / 203 >

この作品をシェア

pagetop