明日死ぬ
俺の態度にリーダー格は楽天的のようだが他の二人はかえって警戒心を見せた。

「おいテメーなんか余計な事企んでんならどーせ無駄だからヤメとけよ」

「三対一で逃げたり抵抗したりできると思ってんのか?」

俺は内心を悟られないようにせいぜい疲れた風を装っていいかえした。

「諦めたから抵抗をヤメたんだよ。ボコられてから連れてかれるよりボコられずに連れてかれた方がちょっとだけマシだしな。

それに俺昨日の夜からずっと逃げ回っててロクに飯も食ってないんだ。もう疲れたぜ」

「ああ、そー言えば逃げ始めは放火がスタートだったな。何考えてんのか知らんがアホな事してんな」

「どーせ俺は今日死ぬからどーだっていいんだ」

これでコイツらも道連れ決定。

「いくら族のリンチでも死ぬまではやらんだろ」

「だといいけどね」

まだ笑うな俺。このピンチをしのぎきるまでは。
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