明日死ぬ
事故現場から歩いて遠ざかりながら、コウが目線は前のままふと右手で上を指差した。

無言で上を見上げても何もない。
いや一番星見つけた。

説明を求めてコウの横顔を伺うとちょうと口を開いた。

「まずルールその1」

上を指したんじゃなかったのね。

「明日死ぬ事を誰にも知らせてはならない。

ただし手紙などで死後伝わるような物は例外とする」

人差し指に加えて中指も立てた。
ふたつ目ね。

「ぴーす」

おっとあぶない。

危うくグーで殴っちゃうトコだった。

< 16 / 203 >

この作品をシェア

pagetop