明日死ぬ
「記憶のチェック?そんな事できるんですか?それってどうやるんですか?」

私の言葉にサナエさんが食い付いた。こんなに好奇心が強く子だったのか。

いちいち説明するのは面倒だ。だがそんな風に言葉には出さない。

「説明するよりお見せした方が早く確実に伝わるでしょう。ではサナエさんからにしましょうか」

私は右腕を伸ばしてサナエさんの方へ近づき彼女の額に手のひらをあてる。

「失礼します」

そしてそのまま頭の中へ手を差し込む。

二人が息をのむのがわかったがケイゴ君の驚きが予想より小さい。さてはアイツ人体のすり抜けを先に披露しやがったな。

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