明日死ぬ
どれほどそうしていたのか、遠くからメールの着メロが聞こえてきてぼやけていた意識が覚醒した。

泣いたまま寝入ってしまいそうになっていたらしく、慌てて布団を跳ねのけ起きあがる。

私に残された時間は残り少ない。

泣いている時間も寝る時間さえももったいない。

ケータイを開いてメールチェックするとアイからだ。

さすが親友。ナイスタイミングの目覚まし。

メールの内容はいつも通りの他愛のないものだったけど最後の一行は違った。

『何かあったのなら一人で悩んでないで相談しなよ?』

そのわかってくれてるっぷりにまた涙がこみ上げてきたけどグッとこらえた。

そんな時間はない。

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