明日死ぬ
中は薄暗かったけど何も見えないほどじゃない。

広い体育館の中には誰もいない。まだ早かったかな?

なんとなく舞台の方へ歩き出したら後ろの方から声がかかった。。

「てめーはお迎えか、それともお仲間か?」

振り返ると光が当たらず薄暗い壁際に若い男の子っぽいシルエットがあるのに気付いた。

そちらに目を向けてよく見るると、怪我だらけの高校生ぐらいの男の子が壁にもたれてダルそうにこちらを見ている。

誰?

「その様子じゃあアンタもお仲間みたいだな。旅立ちの道連れって訳だ。よろしくな」

つまり死の宣告を受けたのは私だけじゃなかったみたいね。

これからどうなるんだろう…




―サナエの場合・終―
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