ずっと一緒
そこには見たことのない男の子。

「てか、早く行けば?後ろが困るぞ。」

顔に笑みを残しながら、そう言う彼の後ろを見ると……

人、人、人…

ざっと7、8人位が待っていた……

「あっ!ごめんなさい!!」

思わず謝ってしまう。

“あぁ、引かれちゃうかな…”

またしても泣きそうになる…

「はは!気にしてないよ!!」

「そんなに待ってないし!」

「てかいろんな人と話せた(笑)」


「み、みんな優しい…」

「はいはい、早くドア開ける!」

彼は手を叩きながら、私を急かす。

「わ、わかってるよ!!」

ガラッ!


“あれ?以外と…”

「なんだよ、開けられんじゃん。」

そう言った彼の顔を見ると、さっきまでの意地悪な笑みじゃなくて、優しい顔を見せてくれた。

“うー。不覚にもときめくじゃない…”

歯を食いしばって、彼を軽く睨んだら、

「早く前~」

と言われ、

“やっぱムカつく~”

と思いつつ、教室に入って行った。



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