愛に溺れろ。
「おい、何か飲むか?」
お風呂から上がり、ソファーに座りながら髪を拭いていると、ふいに後ろから声を掛けられた。
「あ、うん。じゃあ……お茶」
後ろは振り返らずにそう答えると、「了解」って言う声と同時にバタンと冷蔵庫のドアが閉まった音が聞こえる。
まだ……熱い。
体も、唇も……
あたしの顔、絶対真っ赤だ。
「ほら、」
「あ、ありがと……」
差し出されたお茶を受け取ると、
敦志はあたしの横にドスッと座った。
プシュッというビールの開く音。
その音にすら、
あたしの心臓は飛び跳ねる。
ビールを飲む敦志はやっぱり大人で……
何とも言えない色気が、
あたしの心臓をさらに掻き乱す。
「何、見てんだ?」
「え…?」
ビールをテーブルに置いた敦志が、あたしの顔を妖艶に見つめる。
「見とれてんじゃねーよ」
そう言って笑った敦志が、
あたしの頬をキュッとつねった。