愛に溺れろ。

「いひゃい、いひゃい」


敦志の子供っぽい行動に、内心驚きながらも嬉しくて……無意識に笑顔が零れた。


そんなあたしを見て、
敦志の表情が微妙に曇る。


「笑ってんじゃねーよっ!」


そう叫んだ敦志は、
つねる力をさらに強めた。


「んんーー!?」


さすがに痛くなったあたしは、
敦志の胸をトントンと叩く。



「ほめんって!いひゃいー!」


あたしの反応を見てニヤリと笑った敦志は、やっと手を離してくれた。



い、痛い……。

つねられた頬を両手でさすり、
軽く敦志を睨んでやる。


そこにあったのは
満足そうな敦志の顔で。


あぁ、主導権は絶対敦志にあるな。っと思った。



「痛かったか?」


「うん……。かなり」


そう言って頬を膨らませる。

ハハッ!と笑った敦志は「ごめんごめん」と言って、あたしの頬に軽くキスを落とした。



「///っ!な、何?」


ちゅっと音を立てて離れる唇は、最初は頬……その次には瞼、おでこ、耳、そして唇へと変わっていく。



そのまま自然にあたし達は
ソファーへと倒れ込んだ。

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