愛に溺れろ。
・敦志side
長い……
いつも思うが、
ここの校長の話は無駄に長い。
でもまぁ、ちゃんと聞かなきゃいけねーのが教師の性ってやつか。
校長の話も中盤に差し掛かった頃、ふいに視線を感じた。
咄嗟にその先に目をやれば……そこにいたのは、愛しいアイツ。
俺が振り返ったことに驚いたのか、それとも嬉しかったのか、頬を真っ赤に染めた。
そんな里香が可愛くて、
誰にもバレないよう微笑んだ。
そんな俺に満面の笑みで返す里香に、俺の心臓が音を立てる。
夏休みの半分は補修やらで会えなっくなって正直キツかったが、今のでチャラにするかな。
だが、俺も男だ。
教師の前に、1人の男。
里香を愛する、ただの男。
里香に触れないのも、
そろそろ限界……か。
里香、早くお前を愛したい。