愛に溺れろ。

・里香side


「里香~、帰ろうよ!」


担任の話も終わり、
今日はこれで学校終了。


この後は麻美とショッピングに行く予定。すぐに行こうとしたけど、携帯のランプがチカチカと光り出す。



「うん!でもちょっと待って……メールが…って、あ」



嘘……
敦志からだ。

受信者の所に表示される敦志の名前。それだけで自然と頬が緩む。



『終わったら化学準備室へ来い。誰にも見られるな』



え?何コレ?
今から?敦志に会えるの?


徐々に熱くなってくる頬。
嘘みたい!嬉しい…っ



「りーか!!」


「わあっ!」


「勝手に一人の世界に入らないで下さーい」



「あ、麻美?いや、あの、その……はい。すみません」


いっけなーい
今の一瞬だけで完璧に麻美の存在忘れてた…(笑)



「ま、良いけど。じゃあ先帰るね?」


「え!?」



まだ何も言ってないのに……



「馬鹿ねー。あんたの顔見れば一目瞭然ですー」


ぴーすサインをあたしに見せて
ニカッと笑って見せる麻美。


「また埋め合わせしてよね♪」そう言って麻美は手を振って帰っていった。




ごめん。麻美。
埋め合わせは必ず…-!


何て思いながらも、あたしの中は今から会える敦志にドキドキでいっぱいだった。


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