愛に溺れろ。

「メ、メイド喫茶…か。なるほど…」


さゆりの言葉に、
クラスがざわめき出す。



メ、メイド喫茶ってアレだよね?
『お帰りなさいませ、なんちゃら様…』
って言うやつのことでしょ?


む、無理だよ。
そんな恥ずかしいの…



「メイド喫茶か…。楽しそうじゃね?」


「ありそうでないもんな!」


「あたしも一回メイド服着てみたいかも~」



……え!?
嘘!?みんな賛成なの…!?


あ、麻美は…



「あたしもそれ良いと思う!」



「……-!」



め…目が輝いてるよ。
それにクラスの皆もそれぞれ何するか話し合ってるし…



「じゃあ今年はメイド喫茶で決定するか」



「「おー!!」」



ウソ、でしょ……
あたしあんな格好無理だよー…



「ね!里香。どうする?」



だから無理だって~(涙)



目の前で楽しそうに話す麻美に、あたしはただ頷くことしか出来なかった…



< 123 / 129 >

この作品をシェア

pagetop