愛に溺れろ。
「……おい!聞いてるのか」
「ほぇっ!?」
「ったく……。馬鹿かお前は」
「なっ、何よ!」
「良いか?もう一度言うが、もう二度と言わん」
煙草を灰皿へ押し付け
髪を軽くかき上げる。
ドキンッ―
先生の…一つ一つの動作が、
あたしの心を奪ってゆく…-
「6限目の化学は必ず出ろ。サボることは、もう許さん」
コクリと、小さく頷く。
「それと。1分以内に来なかった罰として……放課後、手伝ってもらう」
「手伝うって……何を?」
「阿呆。化学室の掃除に決まってるだろう」
「えっ?」