愛に溺れろ。
・里香side
「……か」
ん……?
何だか、声がする……。
「り……」
……誰?
「里香!」
「きゃあ!?」
「ったく……。行くぞ」
えっ、何?着いたの?
ってか、あたし何してた?
って…―
「あたし…もしかして、寝て……た?」
「阿呆。もしかしてじゃなくて寝てたんだ」
嘘でしょ!?
あ、ありえないっ!
先生……じゃなくて、
敦志の前で寝るなんて……。
「ほら、早くしろ」
バタン―
車のドアの閉まる音と同時に、外の世界へと目をやる。
あたしの瞳に
飛び込んで来た光景。
それは…-