愛に溺れろ。
「ひどいよ!こんな難しいとこやるなんて」
「何がだ。サボッたのは自分の責任だろう?」
「そ、そうだけど……」
言い返せなくなって、言葉が濁る。
放課後あたしは化学準備室を訪れていた。
「早くやるぞ、時間がない」
「はい……」
それから約1時間半。
敦志にみっちり教え込まれ
少しずつ理解出来てきた。
だけど……
「ふはー!もう無理……」
「……まぁ、今日はこの辺にしとくか」
敦志の個人授業はスパルタで、正直……正直甘い時間があると思ってたあたしは、かなりの精神疲労。
「駄目だ……頭痛い」
「おい。明日も来いよ」
「えぇ!?」
「何を驚く。まだ終わってないだろう」
「でも……」
「来いと言ったら来い」