愛に溺れろ。
季節はすでに夏。
太陽がギラギラと
あたし達を照りつける。
「あ、あのね……」
フェンスに向かい、
そのまま立ち尽くす。
麻美の顔は……見られない。
先生と付き合ってるあたしを軽蔑する?
ありえないって、離れていくのかな?
それでも、麻美に嘘はつきたくない。
「驚かないで聞いてね」
決めた。
ちゃんと、全部話す。
パッと麻美に振り返った瞬間、
強い風があたし達を包み込む。
「あたし、あっちゃんと……横山先生と付き合ってるんだ」
隠さず伝えた真実。
麻美の瞳が大きく見開く。
しだいに震えだす体。
やっぱり……駄目だった?
そう思ったあたしの耳に飛び込んだ麻美の笑い声。
急な出来事に、頭の上には「?」マークがいっぱい。
どうして……笑ってるの?