愛に溺れろ。
「ちゃんと観ろよ」
「う、うん」
俺の言葉に、まっすぐ
画面を見つめる里香。
やべぇな……。
苛めたくなってきた。
真剣に映画を観出した里香の肩を、グッと自身へ引き寄せる。
「あ、敦志!?」
「何だ?」
「何って……っ!その…っ…」
「黙って観ろ」
横目で里香を軽く睨み、
画面へと視線を向ける。
抱いた肩から伝わる、里香の熱。
本当は今にでも、心臓が飛び出そうなくらい緊張しているのは俺の方だ。
そして…-
本当は今すぐにでも、
お前を俺だけの物にしたい。