愛に溺れろ。

「ごめんな?怖かったろ」


「え?う、うん……」


優しく髪を撫でる、
敦志の大きな手。



あたしの上に乗るような状態だった敦志は、ゆっくりとあたしから体を離す。




ウソ……?
嫌だ、待って…-!




ガシッ―


「え?」



敦志の腕を掴んだ、
あたしの両手。



あたしの顔と自分の腕を何度も見比べては、あたしに答えを求める。




「こ、怖かったけど……」



「……?」



「怖かったけど、嬉しかった」



「り、里香!?」



「あたしも……。あたしも敦志が欲しい!」




そう叫んだ瞬間、あたしの体は再び敦志に押し倒された。


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