愛に溺れろ。

行為が終わった後、
あたしは敦志の腕の中にいた。



「痛かった?」



「うん……ちょっと」



「悪かったな。初めてなのに2回もしちまった」



「そんなの!……全然いいよ」



そんなことより、敦志があたしを求めてくれたことの方が凄く嬉しくて、痛みなんて忘れちゃったよ。



「もう……20時なんだね」



「そうだな。そろそろ帰らないとマズイ……か。連絡もしてないんだろう?」




「してないけど……。あたしまだ……」




「帰りたくない」

そう言ったら、
敦志は困るかな?


って、困るよね。
仮にも教師と生徒。


それを忘れちゃいけないんだ。



「早く連絡しろよ」


「あ、うん。【今から帰るね】っと。これで良いかな?」


「は?お前何してんの?」


「え?」


「連絡っつったら小林だろ?」



「えぇ?」


何で?
どうして麻美??


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