愛に溺れろ。
しばらくして料理が出来た。
テーブルに運び、敦志を呼ぶ。
「さぁ、ドーゾ!」
「…………。」
「…?どうしたの?」
「ちゃんと料理になってる……」
「な、何よソレ!」
『ちゃんと料理になってる』って、期待しててって言ったじゃない!
あたしが作ったのは
ふわふわのオムライス。
実はあたしの大好物で、自分で作れたら……。っと思って練習したあたしの得意料理。
「嘘だよ。じゃぁいただきます」
あたしの髪を軽く撫で、
ゆっくりと口の中へ運ぶ。
どうしよう……。
自信はあるけど、もし敦志の口に合わなかったら……
一口食べた敦志が、
パッとあたしを見る。
「……美味い」
え……?
今、『美味い』って言った?
「ほ、ホント!?」
「嘘ついてどうする」
「だ、だって……」
よかったぁー…。
嬉しい。
「お前も早く食えよ」
「…うん!」
敦志が本当に美味しそうに食べてくれるのが嬉しくて、あたしは笑顔で頷いた。