LOVE letter



でもね…
夏休み前までのアタシは
けっこう君のこと
見ていたんだよ?

友達とふざける君
楽しそうに笑う君
やんちゃな君

どの君の姿も
アタシにとって
かけがえのないもの
だったんじゃないかな。



思い出したかのように
また君のことを
見始めたのは
体育祭の練習が
あったからなんだ。

アタシは紅組で
君は白組だったよね。
ちょっと
がっかりしたの…
今でも覚える。

もっと間近で
君の応援団やってる姿
見たかったな。

あとね実は
大縄跳んでるところも
見てたんだ。
友達見るふりして
本当は君を見てた。
かっこよくないくせに
かっこつけて跳ぶ姿に
アタシにはちょっとだけ
可愛く見えた。

きっとそう思ったのは
アタシだけだって!



そのときのアタシには
見れることだけで
十分だった。

いや、そう思っていた。


でもそんなに
甘くはなかったんだ。



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