GUN

「・・・・くだらないな。」


 しかし、その話を聞いた、バカスの反応は本当につまらない話を聞いた。


 そういわんばかりの表情だ。


「くだらないだって!だったら、お前は目の前で家族が死んでいくさまを考えたことがあるというのか!」


 それが余りに腹が立ち、グストはバカスに言い寄る。


 しかし・・・。


「当たり前だろ!」


 バカスの言葉はあまりに意外なものだった。


「なっ!」


 どういうことだ・・・?


「私にも息子家族がおったよ。」


 バカスは静かにコーヒーを飲んで、それだけを口にする。


「私が銃さえ、作らなければ、今頃元気に暮らしていただろうがな・・・。」


 その目は遠くを見つめる目。


 過去に失った家族たちを見つめる目。


「殺されたのか?」


 その質問に、老人は静かに縦に首を振る。


「私が、あんなやつらに銃を渡したばっかりにな・・・。」


 子供でも竜を殺すことができる、銃。


 いかに勇敢なファイアルの民だろうが、この力の前にひれ伏すことになるだろう。


 だから、作らない。


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