GUN
「アテ?」
「まぁ、着いて来い。」
言うと、グストは迷うことなく村の中を歩き出す。
表通りから一本西に入ったところにある小さな酒場。
出迎えてくれたのは、少女・・・と呼ぶにはいささか育ちすぎた女性。
「いらっしゃい・・・って、グスト!」
女性がグストの顔を見て、驚いた表情を浮かべる。
「久しぶりだな、セイラ。」
「ホント、久しぶり、生きていたとは・・・って、後ろの連れは・・・あなた、いつの間に家族を持ったのよ?」
ララとギルとリン。
その構成をみたら、誰だって思うわな。
「いや、家族ではなく・・・偶然であったというか、旅仲間というか・・・。」
「グスト、この人は?」
ララがそんなことを聞いてくるのも無理はない。
「浮気か?」
「不倫だよ。」
うるさいぞ、ガキども。
「ここの宿の看板娘・・・昔のちょっとした知り合いだ。」
そんなことを説明して、とりあえず、店内に。
「ふ~ん・・・」
ララのジト目を気にせず、とりあえずテーブルに腰かける。
残り三人もお行儀良く腰をかけて・・・。
「今日一晩泊めて欲しい。部屋は空いているか?」
「まあ、それは問題ないわよ。あのうるさいのを、気にしなければね。」
・・・やっぱり、あいつはまだ、ここに住んでいたのか?