GUN

「そして、南の魔王はファイアルの地。」


 ナーダが、下の豆をはじく。


「ファイアルの象徴は力、裏の顔は『暴力』」


 力こそが全て、それは裏を返せば、暴力的な存在。


 あらゆるものを破壊し進む、まさに力の権化。


「最後に僕たちがいる地、アイスラ・・・グストが聞きたいのは、『この地の魔王が復活したかどうか・・・』という意味でよろしいのですよね?」


 当然。


「さすがに、他の土地のことまでは分かるまい。」


「ごもっとも。」


 言うと、ナーダは一番上にあった豆をはじく。


「アイスラの象徴は知。裏の顔は『狡猾』です。」


「つまり、どういうことよ?」


 ララが聞いて・・・。


「北の魔王が復活した場合、俺たちにその存在を簡単に知らせるわけがないというコトだ。」


 グストが説明した。


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