GUN

「そうか、ありがとう。」


「あなたにお礼を言われるとは、明日は嵐ですね。」


「抜かせ。」


 ナーダが笑ったので、グストも笑った。


 1年ぶりの再会。


 だが、何も変わらない。


 いや、おそらくはお互いに少しずつ変わったのだろう。


 ナーダの傍に、アシュ君がいるように、グストの傍には、ギル、ララ、そしてリンがいる。


 きっと、10年後、20年後、彼らの立場はまた大きく変わっているだろう。


 だが、二人で酒を交わしながらする会話は今と変わらない。


 そんな気がした。



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