GUN

「リンがいたからでしょ?」


 思わずつぶやいたグストの言葉に、ララが答える。


 リン?


 思わず、グストは、自分たちの後ろをヒョコヒョコついてい来ている少女に目を向けるが…。


「そっちのリンちゃんじゃなくて、6英雄の『リン』のほう。」


 ・・・分かってるよ。


 6英雄の一人。


 格闘家、モンスター、土の英雄、リン


 出生も生い立ちも一切不明の6英雄の一人。


 彼女と、土の英雄の関係は、知る者はいない。


 だが、「まだ生きていたはずの土の英雄」と「新たに現れた土の英雄」がまったく接点がないとは考えられない。


 謎の多き、土の英雄。そして、リン。


 ドーラが称えし、「土の精霊」は、ミステリーが好きなようだ。


「そうでなければ、既に人の姿をしていなかったとかね?」


 ララが愉快そうに笑う。


「人の姿をしてない?」


「まぁ、人の姿を維持したまま400年生きるのは、難しそうだしね。案外竜とかに姿を変えられていたり。」


 ・・・どんな発想だ?


「馬鹿馬鹿しい、そんなことがあるものか?」


「まぁまぁ…それより、コレをグストに渡したというコトは、あの、ナーダという男の人は、私たちの存在に「目安」を付けていたのね?」


 なら、なぜ黙っていたのか?


 と、ララの表情が言ってきたので。


「そういう男だよ。あいつは・・・。」


 と、一言で返しておいた。


 そして、それから数日後…。


 彼らは、旅の終結地・・・・・・・・・グストとララが生まれ育った村にたどり着く・・・・


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