GUN
「暴発する危険がある武器を使えるものか?」
「ハハっ、さすがは学者の国だね。拳銃の恐ろしさをよくわかっていらっしゃる。」
銃は発明されてから、それほど日がたっている武器ではない。
それこそ安定性にかけ、撃った途端にドカン。という可能性も残されていない武器である。
それゆえ、銃の存在自体国外にはあまり漏らされていない。
不完全なものを、国外にさらすなど、技術国家のドーラの血が許さないのだろう。
それでも、どこの世界にも闇ルートはある。
10歳の子供でも、竜を殺せる武器。
そんな噂が広がらないほうがおかしいのだ。
「バカスの銃の噂は聞いている。」
「・・・また、どうして?戦争でも始める気かい?」
「あんた、ドーラの国の人にしては、おしゃべりだな。」
少し気になって、グストは店主に別の質問をした。
「ご名答、私はこの国の出身者じゃないからね。」
だからと言って、どこの国の出身者とは言わない。
おしゃべりなことを考えると、風の民族、フーガの民を思い出すが・・・それでもフーガ民族が、一番相性が悪そうな土の国に住み着くなんてコトあるのか?