GUN

「暴発する危険がある武器を使えるものか?」


「ハハっ、さすがは学者の国だね。拳銃の恐ろしさをよくわかっていらっしゃる。」


 銃は発明されてから、それほど日がたっている武器ではない。


 それこそ安定性にかけ、撃った途端にドカン。という可能性も残されていない武器である。


 それゆえ、銃の存在自体国外にはあまり漏らされていない。


 不完全なものを、国外にさらすなど、技術国家のドーラの血が許さないのだろう。


 それでも、どこの世界にも闇ルートはある。


 10歳の子供でも、竜を殺せる武器。


 そんな噂が広がらないほうがおかしいのだ。


「バカスの銃の噂は聞いている。」


「・・・また、どうして?戦争でも始める気かい?」


「あんた、ドーラの国の人にしては、おしゃべりだな。」


 少し気になって、グストは店主に別の質問をした。


「ご名答、私はこの国の出身者じゃないからね。」


 だからと言って、どこの国の出身者とは言わない。


 おしゃべりなことを考えると、風の民族、フーガの民を思い出すが・・・それでもフーガ民族が、一番相性が悪そうな土の国に住み着くなんてコトあるのか?


< 4 / 146 >

この作品をシェア

pagetop